あまちゃん 感想

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NHKのドラマ　平成２５年度前期の連続テレビ小説「あまちゃん」の感想です。

普段は滅多にドラマを観ないんですが、これは面白いです。
ドラマの舞台が東北の北三陸。
素朴な田舎町で海女さんを目指すヒロインの話ですが、まず脚本がいいですね。
脚本は宮藤官九郎さんが執筆されてます。
単純に、物語が分かり易くて面白い。
これは重要です。
前回の「純と愛」は何が良くなかったって、話が複雑で暗かった。
とても、朝に観たいと思うようなドラマになってませんでした。
その点、今回はその逆と言うか、分かり易くて面白いから朝のドラマに丁度いいですね。

脚本と共に、配役が素晴らしいです。
主人公の「天野アキ」役の能年玲奈さんは、コミカルな演技がいいですね。
素朴な田舎町のイメージにピッタリで、驚いた時に目を見開いて言う台詞
「じぇじぇ！」が可愛いです。

アキの祖母「天野夏」役の宮本信子さん。
おそらく女優としてはそれなりのクラスだと思うんですけど、お笑い芸人出身でありながら
大物感バリバリの泉ピン子さんとは違い、そういう事を感じさせない親しみ易さや
人柄の良さがにじみ出ていて、NHKの朝に相応しいんじゃないでしょうか。
今後も連続テレビ小説で観たい女優さんの一人です。

そして、これが最高に素晴らしい配役、アキの母「天野春子」役に小泉今日子さんですよ。
極端な事を言えば、他の役は別の人でいけても、この役だけは小泉さんにしか出来ない。
物語の本筋とは別に、主人公の母の青春時代の出来事がサイドストーリーとして描かれて
いて、過去の回想として８０年代初頭が頻繁に出てきます。
その当時の春子の部屋には、アイドルのポスターとかレコードのジャケットがあって、
春子の憧れのアイドルであろう松田聖子さんのポスターが貼ってあるんです。
現実の世界では、「松田聖子」の少し後に「小泉今日子」が登場して、小泉さんは
アイドルとして大活躍してるじゃないですか。
だから、アイドルに憧れていたという設定の女性の役を、本物の、しかもトップレベルの
アイドルだった小泉さんが演じるというのは、それだけで面白い。
よくこのキャスティングしたよなぁ、と感心します。

あと、８０年代の春子を演じている有村架純さん。
一瞬、小泉さん本人が演じているのかと見間違えてしまうシーンがあるほど、顔立ちが
小泉さんに似ています。
おそらく、聖子ちゃんカットにしているからだと思うんだけど、当時の女の子をよく
再現していて、回想シーンを観るのも楽しみになってます。

あと、脇を固めている役者さん達がまた丁度いいというか、特に渡辺えりさん木野花さん
美保純さん片桐はいりさん。
ほんと、キャスティングだけでも十分楽しめるドラマです。

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